360 Reality Audio認定スピーカー「SRS-RA3000」実機レビュー！

「360 Reality Audio」とは？

「360 Reality Audio」とは、オブジェクトベースのソニーの360立体音響技術を使った新しい音楽体験です。今日でも音楽を聴く際にはステレオ(左右2つのスピーカー)で再生する方式が主流です。ちなみに読み方ですが、『サンロクマル・リアリティオーディオ』です。

1990年代半ばにDVDの登場で、サラウンドという言葉が広く普及しました。従来のステレオに加え、センターと後方左右にスピーカーを加えて、5.1chサラウンド(聞く人の周りを取り囲むようにスピーカーを配置し、前後左右から再生することでより臨場感を味わえる方式)という言葉が使われ始めます。

2000年代に入り、平面で囲まれるサラウンドに高さ方向が加わった3Dサラウンドの様々な方式が登場しました。これらの多くは耳の高さから上方向も含めた立体的な音楽が楽しめるようになりました。

「360 Reality Audio」は、音源の位置や角度情報を自由につけられ、アーティストが意図したとおりに音楽を表現することができる新しい方式です。球形の空間に音が配置されるイメージなので、下方向からの音も楽しめるようになります。今まで以上に臨場感があふれる音楽を楽しむことができます。

360 Reality Audio認定スピーカーで360RA音源を再生した場合、部屋のどこで聴いても立体感と臨場感あふれる高音質を楽しめます。

『360 Reality Audio』の楽しみ方

360RAコンテンツは、ストリーミング再生のみに対応していますので、プレーヤーはAndroid/iOS対応端末である必要があります。360RA楽曲の国内配信予定サービサーは「Amazon Music HD」「Deezer」「TIDAL」「nugs.net」などです。

事前準備として、「Google HomeアプリまたはMusic Centerアプリを使って、スピーカーとスマートフォンを同じWi-Fiネットワークに接続し、音楽を再生できる状態にする。」「360RAを提供しているストリーミングサービスのアプリをスマートフォンにインストールする。」が必要です。準備が整ったら、お好みのストリーミングサービスでキャストアイコンをタップし、スピーカーで音楽を再生する流れになります(Bluetooth接続での360RA音源の楽曲転送・再生はできません)。

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SRS-RA3000を試聴してみる

前置きが長くなってしまいましたが、今回「SRS-RA3000」のブラックをお借りすることができました。ソニーストア価格は36,300円(税込み)です。開梱しての第一印象は「思ったよりデカい！」でした。勝手にソニーのスマートスピーカー「LF-S50G」ぐらいのサイズかなと思っていたので、少し驚きました。

「SRS-RA3000」は、オムニディフューザーとビームトゥイーター搭載で、コンパクトなサイズながら音を効果的に拡散。部屋のどこで聴いても立体感と臨場感あふれる高音質を楽しめます。約80mm口径のフルレンジスピーカーを1基、さらに低域を効果的に増強するパッシブラジエーターをサイドに2基配置することでクリアな高音質と豊かな低音を実現しています。スピーカー1台で部屋を音楽で満たし、上質な空間を演出します。

ソニー独自のアルゴリズムによって、普段聴いている2chコンテンツにおいてもより臨場感と広がりのあるサウンドで再生が可能です。音の広がりが増すので、おうちにいながらも臨場感あふれる音楽が楽しめます。また、スピーカーが周囲の環境を測定し、音のバランスを最適に補正。環境に合った最適な音楽をお楽しみ頂けます。設置場所を変更しても、本機の電源を入れて音楽を再生すると、再生中の音が設置場所に合わせて自動的に補正されます。

実際に360RAコンテンツを聞いてみましたが、私には立体的に音楽が降り注ぐ感覚は感じられませんでした。しかし、音の広がりはとても感じられ、どの方向から聞いても違和感はなく、いい音で低音も迫力がありました。単純にワイヤレススピーカーとしてすごく優秀だと思います。2D音源を疑似的に3Dサウンドにする「Immersive AE」も試しましたが、確かに音の広がりが変わったのは感じられました。「Immersive AE」をオンオフでどちらがいい音かと聞かれても好みの問題なのかなと思います。